こんにちはサブです。今日は仕事の合間の時間をつかって論文が読めました。論文読んでるとなぜか昔から心が落ち着くんですよね。今回は完全に自分のための忘備録です。。
皮膚筋炎や多発性筋炎のなかでARS抗体症候群というくくりの疾患があります。機械工の手(メカニクスハンド)、関節炎、Raynaud現象が出やすく、間質性肺炎も問題となる病気です。これの間質性肺炎に関して、Systematic literature reviewとしてまとめた論文がRheumatologyという有名な雑誌から出たので読んでみました。
ただ、患者さんが読んでもチンプンカンプンだと思いますし、だれかに見せる前提で書いてないので、ご容赦ください。。でも今後、いろんな論文や学会で引用される大切な報告だと思います。また、治療についてはリツキシマブとシクロホスファミドのことしか今回は記載していないですが、全ての人にこの治療が推奨されるわけではないことはご留意ください。またリツキシマブは保険適用外です。
要旨
10本の論文が含まれ、514名の患者が対象となった。67.8%が女性で、平均年齢は52.4歳(標準偏差4.6)であった。ベースラインの高分解能CT(HRCT)が447名の患者(86.9%)で記録され、最も一般的なパターンは非特異的間質性肺炎(NSIP)(n=220; 49.2%)であった。最も多い筋炎関連自己抗体は抗Jo-1(48%)であり、27.8%の患者が関連する抗Ro-52抗体を有していた。
メタアナリシス後のベースラインの予測努力性肺活量(FVC)のプール推定値は60.8%(標準誤差2.1)、一酸化炭素肺拡散能力(DLco)は49.8%(標準誤差3.5)であった。一年後のFVCのプール改善率はベースラインから14.1%(標準誤差3.1)、DLcoの改善率は15.1%(標準誤差2.8)であった。対応のあるt検定により、FVC(p=0.007)およびDLco(p=0.002)において有意な改善が示された。
リツキシマブ(RTX)で治療した患者ではFVCが12.2%改善し、DLcoが2.9%増加した。シクロホスファミド(CYC)を受けた患者では、それぞれ17%の改善および6.3%の増加が見られた。
以下要旨以外で参考になった部分を抜粋
自己抗体 患者には以下の筋炎関連自己抗体(MAA)が見られた:Jo-1(48%)、PL7(15.1%)、PL12(29.2%)、EJ(15.9%)、OJ(3.3%)であった。加えて、143名の患者(27.8%)に抗Ro52陽性が報告された。
放射線画像診断 ベースラインの高分解能CT(HRCT)所見は447名の患者(総患者数の86.9%)で記録され、非特異的間質性肺炎(NSIP)(n=220; 49.2%)、器質化肺炎(OP)(n=142; 31.8%)、NSIP/OPオーバーラップ(n=51; 11.4%)、および通常型間質性肺炎(UIP)(n=34; 7.6%)であった。これらのうち、NSIPサブタイプは12名の患者で報告されており、6名が線維性、6名が細胞性であった。
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